2003/11/10

国際学部国際社会学科 阿部真理子

卒論ゼミレジメvol.5 “インターンシップ”

 

1.卒論の構成(予定)

はじめに

 

第一章 現代社会人の労働形態

第一節       フリーターが増える現代日本

第二節       正社員と非正社員という働き方

 

第二章 正社員として働く

第一節       昨今の新卒採用状況

第二節       インターンシップ制度を利用する企業

第三節       新卒社員と既卒社員

 

第三章       非正社員として働く

第一節       派遣社員の労働条件

第二節       インタビュー

第三節       非正社員の抱える問題

 

第四章       今後の雇用環境を考える

 

おわりに

参考文献

 

2.インターンシップ制度について

@インターンシップ制度とは?

     学生がキャンパスの中で習得した知識や理論を現実のフィールドで実践し体験することにより、その後のキャンパス内での学習効果を高める実践経験を基本とする教育理論に基づく制度。

     学生が在学中に自らの専攻や将来のキャリアに関連した就業体験を行うことで、学校と企業(非営利団体等も含む)との連携によって行われるもの。

Aインターンシップのテーマ

     学校内での授業から一歩離れ、実社会の中でのものの見方、考え方を養う。

     一線で活躍する職業人との出会いや会話の中から見聞を広め人格形成を図っていく。

     学校での学習から学んだ知識を、実戦経験での知恵として活用させる。

(大事な教育システムの一部となる)

Bアルバイトとの違い

Ø         アルバイト

・経済的な価値観に重きを置いたパートタイム労働

・安価な労働力として経済価値の中で機能

     学生にとっては、自分自身の都合に合わせた、正社員に比べて責任の軽い労働

労働による報酬目的

Ø         インターンシップ

     基本的に「学習」にウエイトが置かれる。

     将来の職業選択に向けて、特定の企業や職場体験あるいは将来に向けたキャリアアップといった実践体験の価値にウエイトが置かれる。

体験を通して仕事の適正を知ること

仕事の体験を就職へのステップにすること

 

Cインターンシップを経験した大学生数の推移

 インターンシップはもともと欧米で行われていた新卒採用法で、アメリカでは大学生の約7割が経験している。日本でもここ3,4年で急速に広まりつつあり、その種類も多様化している。

 大学での普及率を見ると、41.9%にあたる281校が実施、昨年度は25972人が体験している。

 

 

D三者へのメリット

For 企業

     インターンシップ生や学校を通じて、社会に対して存在をアピールする機会となる。

     業界全体のPR効果も期待できる。

     学生と意見を交換して新鮮な視点を得る。

     学校との連携が深まることで、人材育成や学校教育に求めるものを直接学校に伝えることができ、将来的な人材育成にも繋がる。

     「入社させてみたら思っていた学生と違った」など採用ミスマッチの防止

     学生が頑張っている姿が社員の刺激になり、社内活性化につながる。

For 学生

     実際の現場に触れることで自らの学問・研究の一層の理解に役立つ。

     将来の職業選択に備えて自らの適性、能力について実践的に考える機会となり、将来の就職活動において志望業種・職種のスムーズな決定、さらには就職後の職業への適応力を高めることに繋がる。

For 学校

     学生の新たな学習意欲の喚起。

     職業指導と関連させることで、学生の主体的な職業選択への取り組みを促すことができる。

     産業界との連携が深まることで、企業の最新の情報や人材のニーズが把握できる。

     学生の専門能力・実務能力が高まることで、学校の人材育成に対する社会的評価が高まる。

Eタイプ別インターンシップスタイル

     特定の企業体験型…将来勤めてみたい会社など、特定の企業、団体の勤務体験を通してその企業の特質や社会的な役割、自分の価値観との適合性などを体験してみる。

     職業体験型…特定の職種を限定し、その専門的な業務のアシスタントなどを通してその職業を実際体験する。

     労働体験型…人格形成に役立つなら職種にこだわらないというタイプで、特に大学の実習や職業選択といった目的を持たない、いわばアルバイト的なもの。

     企業研修体験型…企業経営や企業の実際活動に研修生として参加しながら、包括的、網羅的に企業の実際活動を研修する。大企業、中小企業、ベンチャー企業の差異、あるいは経営者の考えなどを体験的に学ぶ。

     キャリアビルド…特定の資格取得や特定技術のスキルアップなど明確な目的のもと、限定された分野やテーマを限定された期間内で消化し実践力や実績を積む。技術系ではこれが就職に直結するケースが少なからずあるタイプ。

 

Fインターンシップで身につけたい能力

コミュニケーション能力 [多様な価値観の中で仕事を進めるチカラ]
 インターンに参加すると、様々な年齢や価値観をもった人々と仕事を進めていかなければならない。ということは、今までの生活範囲に限定した言語だけを使っていては会話が成り立たず、ひいては仕事(プロジェクト)が先に進まないことを意味する。つまり、相手が自分に要求していることを理解し、また自分の意見を分かりやすく伝えることは、仕事をこなす上で最も大切な能力ということができる。

ストレス処理能力 [シゴトを楽しむチカラ]
  仕事の大半は、「やったことがない」ものであり、一見「自分には向いていない」と思いがちなものかも知れない。そんな時、前向きに考えられる志向性が大切であり、ストレスと思わずにいかに楽しく取り組めるかが重要である。

目標設定能力 [自ら仕事の目標を設定するチカラ]
 与えられた仕事を言われたままに漫然とこなすのではなく、目標を設定して仕事に取り組むクセをつけよう。この習慣を身に付ければ、仕事への意欲も湧き、スキルも自然と身に付いてくる。

 

Gインターンシップ体験より

 

 

参考文献

INTERN COLLEGE http://www.jins.co.jp/intern/

学生職業総合支援センターhttp://job.gakusei.go.jp/F/F2000200.asp

大学生のためのインターンシップ情報http://intern.do-campus.net/